エチオピアのお姫さま      A N D R O M E D A O N T H E B E A C H   むかしむかし、アフリカのエチオピアに、とってもかわいらしいお姫さまがいまし  た。お姫さまの名はアンドロメダといい、お父さんは王様でケフェウス、お母さんは  カシオペアといいました。   王様のケフェウスもいい男でしたが、お妃様のカシオペアもこれまた大変な美人で  した。娘のアンドロメダがとってもかわいいというのも十分納得できる話です。カシ  オペアはこの事をとても自慢にしていました。   ところがある日、カシオペアは、「まーうちはダンナもいい男だけど、娘のアンド  ロメダもかわいいわよねぇ。私だって自分でいうのもなんだけどすごくきれいだし。  海の妖精たちよりよっぽどきれいよねぇ。」とうっかり海の神ポセイドンの娘達を名  指しで比較してしまったのです。   これを聞いたポセイドンの娘達は、怒って父親に言いつけました。するとポセイド  ンは、「人間のくせに神よりも美しいとはとんでもねぇ奴だ、これでもくらえ!」と  巨大な怪物をエチオピアに送りました。   怪物に襲われたエチオピアは国家存亡の危機に立たされました。賢明な王ケフェウ  スは八方手を尽くしましたが、怪物を退治するには娘のアンドロメダを生贄に差し出  すほかはありませんでした。  大神ゼウスの託宣に従って生贄に差し出されたアンドロメダに怪物が迫ります。 ああ、もうだめだ! と、そのとき、たまたまメドゥーサの首をとった帰りのペルセ ウスがそこを通りかかりました。   ペルセウスは、アンドロメダをみるやたちまち一目惚れしてしまいました。が、あ  まり時間的余裕はありません。「その娘を助けるから、俺にくれ!」とケフェウスに  言うと、メドゥーサの首を怪物に向かって掲げました。今はケフェウスもこの若者だ  けがたよりです。   うかつにもメドゥーサの首を見てしまった怪物は、たちまち石になってしまいまし  た。こうしてアンドロメダとエチオピアはアクリシオスの娘ダナエの子ペルセウスに  よって救われたのでした。ケフェウスはペルセウスとアンドロメダの結婚を認め、ふ  たりはそれから幸せに暮らしました。   めでたしめでたし。  とまあこういう訳なんだけど、実はアンドロメダにはすでに婚約者がいて、その男が  このペルセウスとの結婚は無効であると言ってもめる話とか、「やがてこの子は父を  殺す」と予言されていたペルセウスのその後の話とかもあるんだよね。いやーギリシ  ア神話って面白いなぁ。面白いと思った人は、いますぐ本屋あるいは図書館にレッツ  ゴーだ!!                        平成6年8月7日午前2時11分                        浜野 黒豹(STUDIO歌姫)          「だれかトロイア戦争の映画作ってくれ!!」          「ニーベルングの指輪でもいいぞ!!」